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仏事歳時記・基礎知識







お墓と石材
墓石の形お墓の構造石の種類石選びについて
お墓を建てる時期墓地の選び方

◆◆墓石の形◆◆  仏事歳時記・基礎知識

 古くからある五輪塔、宝篋印塔、多宝塔、無縫塔といったものから、一般的な和型墓や洋型墓、故人の趣味を表現した趣味墓や自然石を使った墓、また近年はニューデザイン墓やオリジナルデザイン墓などがあり、墓石の形には様々なタイプがあります。どんな形のお墓にするかは建墓者の自由ですが、霊園によっては大きさや形が限定されていることもあります。
 一般的に石碑は和型と洋型に分けられます。和型というのは最もポピュラーな形で、台石は二段、上から竿石、上台石、中台石、芝石で構成されています。この変型として、竿石の上に屋根がついたり、竿石の下に蓮華台が付いた高級な墓石もあります。
洋型は、公園霊園や芝生墓地ができたことで、最近多く見られる横型のお墓です。和型に比べると高さは低いのですが、安定感があります。また近年は和型と洋型を折衷した型のものや壁型のものも見られます。
 近年、生前にお墓を建てる人が多くなって、お墓の形も多様化していますが、自分の墓だといってあまり特異なお墓は、感心しません。なぜなら、自分が入るのだからといっても、継承される子孫のことを無視することはできませんし、お参りする不特定多数の方の墓参のし易さや手入れのことも考えければなりません。 お墓というのはこれから永代に続く先祖霊の社となる場です。一時の感情に流されずしっかり考えたうえで決めることをお勧めします。
 和型、洋型だけでなく、お墓の形を考えることは当然ですが、やはりバランスがよく、落ち着いた美しく見える墓を建てるべきです。
特に最近は新しいデザインのお墓が多くなってきましたが目新しさだけではなく後々のことも考えつつ選びましょう。

◆◆お墓の構造◆◆  仏事歳時記・基礎知識

 一般的な和型のお墓は、墓石納骨棺(カロート)、それから区画を周囲から仕切る外柵(境界石)といった基本的なもののほかに、水鉢、花立、香炉、拝石、塔婆立、墓誌、物置台、灯籠、表札、化粧砂利などといった付属品から成りたっています。

◆◆お墓のいろいろ◆◆  仏事歳時記・基礎知識

 お墓には昔からの形に加えて、芝生墓地 壁墓地、屋内墓地、立体墓地など様々な形態が存在する。


◆◆石の種類◆◆  仏事歳時記・基礎知識

 墓石に用いる石については、どんな石を使っても問題はないわけですが、屋外で強い陽差しや風雨の中に建てることになりますから、この意味から耐候性を第一に考え、風化に強く、錆びたり変色したりしない石が、先祖代々お祀りしていくお墓には最適といえます。
 現在墓石に使われている石の大半は、花崗岩で一般には御影石と呼ばれている石です。この他にも斑れい岩、閃縁岩、安山岩なども使われていますが、これらの石はいずれも硬質で風化に強く、磨くと光沢がでるのが共通した性質です。また、これらの石は全国的にも産出量が多く、色も白色(稲田石、北木石、吹雪石他)、灰色(山崎石他)、淡青色(伊予大島石等)、淡紅色(万成石等)、淡緑色(本小松石、神辺石等)、淡黒色()、黒色(浮金石、牡丹石他)など様々なものがあります。産地別にみると、国内で200種以上ありますが、近年は海外からの輸入石材におされて、採掘を中止したりしているところもあります。
 輸入石材ですが、昭和40年前後より輸入されるようになると、ぐんぐんと実績を伸ばし、現在では墓石関係に使われている石の8割以上をまかなうまでになっています。
 輸入石材で人気の高いのが、インド、アフリカ、スウェーデンなどから入る黒色の石、現在外柵や墓石で急上昇中なのが中国製品で、この他韓国、ポルトガル、アメリカ、ウルグァイなど、世界各国からそれぞれ特徴をもった各種の石が輸入されています。

◆◆石選びについて◆◆  仏事歳時記・基礎知識

 昔は加工機械もなく、石の運搬の問題などから、地元の石、加工が容易な石を使っていましたが、現在では仕上がりが美しく、風化に強い御影石が主流になっています。御影石は世界中から輸入されていますが、質的には国産、外国産とも大差は無いといえますが、近年新しく採掘されている新種の石材についてはデータが乏しく実績も無いことから数十年先の石材の変質については予測がつかない状況です。そうゆう意味からも従来から安定した評価を得ている石材を選ばれることが安全といえますが、価格の面では割高感があります。
 さて実際にどの石を選ぶかということになりますが、外国からも多くの石が輸入され、国産の石を含めると、主な石の種類は100種を超えます。しかし、実際に石材店で扱っている石は、過去の実績や自信のもてる石など20〜30種程度といったところです。それらの石見本を見ながら決めていくことになりますが、小さな石見本では、お墓が建った時のイメージをつかむことは難しく、専門家以外は不可能(現在はCGで予想イメージを出力するシステムがあるが)です。いずれにせよ、案内してもらい、実際にお墓として建った実物を見たうえで決める方が賢明だといえます。
 石は種類が多いばかりでなく、石質や値段も実にさまざまです。選定の目安としては、石質が均一で、キズやムラのないもの、また石目の細いものが一般的に良質ですが価格も高いといえます。この他、石の色や産出量、人気の度合といったことも値段に影響します。それらを踏まえた上で、実物を見、値段を考えながら決定していくことになります。 ちなみに一般的に、石の硬さと比重が大きいほど安定性が高く変質しにくい石といえますが、価格も割高になります。色物(白・黒以外の色を持つ石)は色の濃い石の方が変質しにくく、淡い色は太陽光の紫外線などで色抜けし易いのでお勧めできません。また、石の色について吉凶をいう方もありますが、特に気にする必要は無いといえます。
 一般的には、石塔と外柵は異なる石で作りますが、これは経済的な配慮が大きく、石塔は質的にも美観にも優れた石を、外柵は少々目が荒らくても価格が安いものを使用します。ですから外柵材に高級品を使用することは高価になります。また、石塔と外柵を同じ石で作る場合、見栄えやバランスの点を考慮しないと価格が高い割に出来栄えがよくないなどの結果になりがちです。
 墓石を建てる時の値段については、石種によることは述べましたが、石の大きさによる石材使用量の差はもちろん、加工法によっても差がでてきます。竿石の上部の加工(香箱)や台石の上部に雨水が溜らないように傾斜をつけたもの(水垂)、蓮華台を付けたものなど、余計に手を加えたものほど高くなります。
 またニューデザイン墓や、特にオリジナルな形のお墓の場合は当然高いものになります。 その他、墓地の立地条件(地盤軟弱、僻地や運搬の便等)によっても当然変わります。
 お墓を建てるということは生涯に一度あるかどうかです。その意味からもどのような墓を建てたいのかをしっかり持ち、信頼のおける専門家からある程度の知識を得ることをお勧めします。その上で石材店の意見もよく聞き、納得するまで検討しましょう。安易に「お墓は石屋にお任せ」という考え方は、代々承継されるものだけに、絶対にしないことです。見えない部分の手抜きや粗悪品使用などをわからないようにする事はいくらでも出来るのです。後年になって建替となると費用面でも大きな負担になります。後悔のない建墓の第一歩は、信頼のおける業者選びと納得のいくまでの検討といえます。安いからといって、とびつくと後悔しますよ!

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◆◆お墓を建てる時期◆◆  仏事歳時記・基礎知識

 本来、出来るだけ早い時期に墓石を建立して供養できればこれにこしたことは無いのですが諸事情によりなかなか思うようには出来ないのが実際です。
 現在、お墓を建てる時期としては、@49日にあわせてA彼岸やお盆などにあわせてB一周忌などの年回忌にあわせてC百ヶ日にあわせてD思い立ったが吉日、の五つになります。
 @の49日が一番多く、仏教教義にも適合していますが、完成までの期間が少ないことから、墓地の選定や墓石の選定を納得行くまで出来ず、妥協した上に価格も割高になる傾向があります。
 出来れば慌てずにCの百ヶ日かBの一周忌に合わせての納骨にすれば余裕が出てきますが、49日から百ヶ日・一周忌までの遺骨の保管の問題が出てきます。通常葬儀でお世話になったお寺に事情を説明して、墓地が完成するまで預かって頂いているようです。又、公営霊園では墓地募集期間が決まっており、墓地が入手できるまで相当期間がかかります。この場合も、納骨堂やお寺に預ける事が多いようです。
 Aのお彼岸お盆の場合は、比較的余裕がある場合が多く仏教教義にもあっています。
 又、本来の意味合いからDの思い立った時に出来るだけ速やかに出来れば言うことがありません。
 墓地・墓石は様々なものがあり、かつ高価で完成まで相応の期間がかかります。出来れば事前に墓地だけは確保しておき、いざとなった時に慌てなくて済むようにしたいものです。
 生前に建てるお墓を「寿陵(じゅりょう)」といい、聖徳太子の時代から縁起の良いものとされています。

◆◆墓地の選び方◆◆  仏事歳時記・基礎知識

 墓地は本来の意味合いからすると、南又は西に面した明るい場所で水はけが良く清浄な場所が良いとされます。この上に、現実的な問題として交通の便が良く、あまり遠くでない、土地の造成が完全な場所ということが加わり、又価格面でも割安であれば理想的です。
 尚、管理面でしっかりしていること、付帯設備が整っていることなども重要な選定基準となります。
 実際には、このような墓地はありません。ですから上記の条件のうちのいくつかにポイントを絞り墓地探しをする事になります。ただし、土地の造成が完全な場所という条件は必須です。

○まず、墓地の場所として、最適なのが比較的平らな山林を伐採して作った所。出来れば回りの土地より小高くなった墓地が良い。沼地や田んぼなどの埋め立て地は水はけの点で難がある事が多く、土地全体の沈下傾向も懸念材料です。山林でも斜面に土かかえなどして埋め立てた場所も要注意。

○交通の便が良いことと価格が安いことは相反する条件です。価格を踏まえ、ある程度の妥協が必要です。しかし、安いからといって、自宅から何時間もかかる墓地は、結局足が遠のき、故人の供養に反することになりがちです。遠くても1時間を超えるくらいを限度として、車以外の交通手段(電車やバス)でも御参りできる場所が適当といえます。

○墓地の向きに関しては、南向きが一番良いのですが、実際は霊園の構成上東向きと西向きが背中合わせに列を作っていることが最も多く、南向きは一列に一ヶ所しかないことから割高になります。しかし、現在の霊園では向きによる日当たりの差はほとんどなく、何処を選んでも大差が無いといえますので、気に入った場所を選ぶとよいでしょう。

○水はけの点は、上水道とともにU字溝や排水などの下水が整っていること、土地自体の浸水性がよいこと、がポイントとなります。雨の日に見学に行くと良く分かります。特に工事中の墓所の納骨棺の内部をよく見ること。

○管理及び付帯設備等は霊園や墓地によりまちまちです。実際に現地を見学して管理主体の団体に確かめた上で、焦らず検討するとよいでしょう。


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